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コメを選んだ日本の歴史 (文春新書)
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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| 人気ランキング: | 166144 位
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タイトルに偽りあり
なぜ日本人はムギではなくコメを選んだのか?
そこを知りたくて読んだのだが・・・
延々と日本史の中でのコメが記述されている。
選ばれた後の話なんですけど。
そして「おわりに」で、「日本人がコメを選んだのは
栄養価の高さと繁殖力じゃないかな?」と、
何の分析もなく、2行ほどで「おわり」。
タイトルや内容紹介と全然違う内容です。やられた。
コメの歴史書としては悪くはないが
コメをはじめとする食の歴史書としては良く書けていると思う。残念なことに、それ以外の記述には、少し荒いところがある。
例えば、貫頭衣を穴を開け縫わずに作ったとあるが、当時の機織り機の幅は40cm程度だから縫わないと無理である。弥生時代の鉄器も武器が主とあると書かれているが、弥生の鉄器の博物館とも言われる青谷上寺地遺跡の出土鉄器は武器が主流というイメージには遠く、木工具など多彩である。
弥生系渡来人が大量に渡来したという説を筆者は採用しているが、この説も否定されている。日本に水田稲作と同時に伝わったとされるコメ(温帯ジャポニカ)の種類も8種類の遺伝子の内aとbの2種類と少なく、少数の人が稲を持ち込んだ証拠とされている。
また筆者は水稲が朝鮮半島経由で伝えられたと断定しているが、日本の稲の多数派のb遺伝子が、朝鮮半島の稲には無く、朝鮮半島経由と断定出来ないのだ。この本は基本的に良い書物と思うだけに残念である。
コメという聖なる食物
中崎タツヤのマンガだったと思うが、「自分の殻を破るセミナー」かなんかで、巨大な弁当箱に炊き上げた銀シャリを足で踏ませるというものがあった。「踏め」と言われた受講生が「うあああ」と悩む。葛藤のあげくについにご飯を踏んだあと、妙に清々しい顔で「突き抜けました!」なんて言っている・・。確かそんな話で、強い衝撃を受けたのでよく覚えている。私も、ご飯は踏めません。
そもそも「銀シャリ」という言葉自体「仏舎利(=お釈迦様の骨)」から来ているわけで、はなはだ強い宗教的含意を持つ。
また、日本ではコメを「主食」というが、「主食」という概念は他言語にはない。この「主」という言葉は、たぶん単に「メイン」という意味ではなくて、古代の神々の名前(オオクニヌシなど)についている「ヌシ」の意味を含んでいて、「神の食」という意味なんだろうな、と評者は考えている。
古代以来、日本人にとって「コメを食べる」こと自体が宗教的行為であったわけで、そういうことを教えてくれる本書は、日本人と日本文化を考える上でたいへん刺激的な本である。
米によって形作られた日本
この本を一言で言えば、タイトル通り、米という視点からまとめられた日本史である。特に日本史の知識など全く必要なく気軽に読める。
米は時代時代において重要な役割を果たしてきた。富を蓄積する手段であったり、戦争の引き金であったり、経済の中心であったりと多岐に渡る。こうした様々な変遷を経て現在の米が存在する。現在の米の地位はそれほど高くないかもしれないが、未だ日本人にとって不可欠なものと言っても過言ではない。そんな米についての知識を深める上で手軽に読めるこの本はなかなかいいかもしれない。
文藝春秋
歴史のなかの米と肉―食物と天皇・差別 (平凡社ライブラリー) Q&A ご飯とお米の全疑問 (ブルーバックス) 日本一おいしい米の秘密 (講談社プラスアルファ新書) 米の事典―稲作からゲノムまで イラスト図解 コメのすべて
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